今回は、直接難病の事って言うより、経営する美容室のことを書こうと思います。
高校を卒業してから美容師になって、脊髄小脳変性症の病状が進行して出来なくなるまでは、美容室経営者兼スタイリストでした。
今回は、スタッフを交えてオンラインミーティングをして、思うところがあったので少しだけこのブログでアウトプットしてみようと思いました。
ミーティングのテーマは
自分たちとお店(自店)の価値を上げる顧客創造体験(UX)
何やら難しいテーマですが、ガチガチのミーティングではなく、オシャレな映画をみんなで観て、みんなそれぞれか感想をアウトプットしていく事で、不思議と潜在的な「こうして行こう!」的なアイデアが固まっていきます。
ミーティングとは関係ないんですが、最近よく夢を見ます。
旅に出ているような知らない景色で、知らない土地で、そこでは僕は障害もなく歩いている。
別のシーンでは、ハサミを持ってお客さんをカットしていたり。(もともと障害者になる前は美容師スタイリストでした。)
未練だろうとも思うし、
その頃に戻って、もう一度この人生を体験したいとも思う。
でも、そんな夢を見ても不思議と悪い気分じゃない。
夢は過去にはない。
「これから」に見る。
さて、今回みんなで見た映画は、「ココ・アヴァン・シャネル」
シャネルがシャネルになる前の物語。
実を言うと、字幕に目が追いつかず
半分以上は映像からのイメージだったので、どんなシーンかは説明できなかったけど、いろいろ感じたことはあった。
そのうちのトップ3くらいに絞ると
- 価値観の合わない人の中にいるけど考えを曲げない
- 価値観をわかり合う人
- ・輝かしい未来があると信じる事
他にもフランスなのに右ハンドル?とか笑(時代背景なのかな?)
特に3つ目は、経営者としてだけでなく父親としても夫としてもやってなかったや、もっとできる事だなと思う。
それから、これは自分の中で反省なんだけど、
「美容室経営しててよかった」ってことはなんですか? どんなこと言われたらそう思いますか?
って質問に対して、
父親や祖父など先代が安心できた的なことを言ったんだけど、妙に引っかかって、今もずーっと考えてて、違った!
うちで働くスタッフが「あそこの美容室で働いてんの?すげー!」「いいとこで働いてるね!」って言われたら最高に経営者冥利に尽きる。(←前の僕だったらすぐこう言ってたから反省)
なぜなら、お店が誰かの役に立っていて、うちのお店にご来店くださったお客さんが美しくなって喜んで、幸せで、そのお客さんが幸せになっていつもルンルンで、お客さんの周りにいる大切な人たちもしなんか幸せになれる。
その幸せが帰ってきて自分たちも幸せ。
その幸せや愛の循環が大切だと思うから。
昔高校生にオープンエンリッチの一コマで仕事についてお話しする機会をいただいたことがあって、
高校生の子達はみんな「誰かの役に立つ仕事がしたい」と言っていた。
僕は、「役に立たない仕事なんて一つもない。どんな仕事でも役に立っている(誰かの喜びになっている)から仕事になってるんだよ」と偉そうに言ったことがある。
僕は病気の進行で突然、美容師ができなくなったので、カットなどの技術で直接は誰かを喜ばせたりできなくなってしまった。
だから「いいとこで働いてるね!」ってスタッフが言われたらサロンに立っていない僕の所まで誰かの幸せが帰ってきた証拠。
美容室経営しててよかったとより強く思える時。
もちろんスタッフや奥さんが「上手いね」とか「いつもありがとう」なんてお客さんから言われるのも嬉しい。
美容師やっててよかったかは、既によかったと思ってるし、これからも変わらない。
そう思ってるから、僕の価値は変わらないと信じていくし、スタッフがお客様満足に専念できるお店をもっと追求していく。
今までも。これからも。
今回は、振り返ると反省ばかりですが、
やり方が間違っているよりやっていない。自分達の伸び代の多さに気づきます。