6年前に美容師ができなくなって____
その時の思いは、悲しいとか辛いとかじゃなくてはじめは、「びっくり」が正しかった。たぶん…
もちろん悲しいし辛い。
でも、あまりに突然だったので「マジか⁉︎」「ゆめ?」「ゆめなら覚めてくれ」 と思った。
そこからしばらくして美容師ができない現実を突きつけられて、でも受け入れられない。
受け入れられない反面「自分には価値がなくなった」と荒んで悲しくなった。
今思えば一応現実を受け入れていたのかな。
視点を変えて見てみた。
先日来てくれたお客さんが「息子がまた切ってもらいたい」と言っている。その時の髪型が1番だったそうな。
6年以上たって何と光栄な。
自分がやってきたことが認められたような、努力が報われたような。
視点を変える。
当時の自分の視点からだと悲しかった、辛かった体験。
今の自分の視点からだと過去の努力が報われた経験。
相手(お客さん)の視点からだと…
悲しいのは自分だけじゃなかった。
当時、突然の引退に現実を受け入れられなくて、お客さんには引退の説明は一切しなかった。
今では、ちゃんと説明できなくて申し訳なかったと思う。
自分が気に入ったヘアスタイルを作ってくれる担当美容師が次行ったらいないとか。
びっくり、悲しいのは自分だけじゃなかった。
しっくりくる美容室さんに出会うのは運命の人に出会うのと一緒、それくらい難しいと言っていた人もいた。
そうだったんだ。
自分は、そんな尊い仕事をしていたのかと。
そんなこんなで月日は流れ美容師ができなくなって7年目。
びっくりから悲しい、辛いに変わり自分の行いにまちがいはなかったと。
この6年、たった6年だけどさまざまな心の変化があった。大袈裟にいうと激動の6年。(ちなみに脊髄小脳変性症を罹患していると分かってから11年)
中途障害者の心の変化を学んでみたくなって今は大学生になった。ぴったしの科目はなかったのでいくつかの科目を学んでその中から答えに結びつけていきたい。
仕事観についてhttps://www.guccho-intractabledisease.com/2022/06/12/blog-83/
当時の思いhttps://www.guccho-intractabledisease.com/profile/
ちょっと前の思いhttps://www.guccho-intractabledisease.com/profile-3/
ちなみに悲しい、辛いと喚いてばかりいた僕に、初めて相手の視点に気づくきっかけをくれたのは妻の「辛いのはお前だけじゃねえ!」って本気の叫びでした。